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  • 執筆者の写真麻美 木村

宇野 広大君のこと


宇野広大君      大学一年生。小4〜中3まで、ココの芽塾に来てくれました。 彼は3年前、ボトムアップという、スポーツ教育を根源から変える理論を打ち出している広島の安芸南高校へ単身入学し、その実践を行なってきました。 現在は、そこで培った体験を元に、各地で講演を行っています。 彼は小さい時から、何でも自分の頭で考え、いつも真摯な態度で人と向き合う事に心を砕いていました。 ですから彼にとっては、テストの問題文も血の通った人間の書いた文章であり、その設問に対する答えも、その真意を洞察するあまり、書けなかったり、時間が足りなかったりする事が多々ありました。 模範解答に対しても、「これは、作者の本当に意図するところではないのでは?」と私に質問をぶつけてくる事もよくありました。 そんな彼に私は、安易に解き方のノウハウや、点数を上げるための方策を教える事はやめようと思いました。 彼の芯の通った生き方に対して、失礼にあたると考えたからです。 彼のストロングポイントである、地に足のついた生き方を、心から応援したいと思ったからです。 幸い彼のご両親は大変理解のある方で、その私の考えに賛同して下さいました。 テストの点数が、大幅にアップする事はありませんでしたが、その分、彼とは良く話しました。 格言や詩について。 また、生徒会長として今彼が取り組んでいる事など。 素直な彼のもの言いは、その当時から、十分人を惹きつけるものがありました。 教育者になりたい彼は、その修練の場を探しに探して、ついに遠い広島の地を選びました。 そして、高校生になってからは、国語の成績も格段に上がったそうです。 彼の生き方は、決して器用だとは言えないでしょう。 本人も、それで悩む事もあったかもしれません。 しかし、今彼には老若男女、多くのファンがいます。 その朴訥ではあるけれども、軸のぶれない、実体験から滲み出てくる彼の言葉は、人々の心を打ちます。 まさに、本物の国語の力を、自身の手で築き上げた青年であると思っています。


公開日:2018年08月15日(水)


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